セレクトセール2008 その2
今回はセレクトセールで注目を集めた馬を中心に紹介していきます。

この中のどの馬かが、後のGⅠ馬になっている…かもしれません。

まずは、1歳馬から。最高値、ブルーアヴェニューの2007。

父はリーディングサイアーのアグネスタキオン。
このセールで最も購買者の人気が高かった種牡馬でしょう。
お兄さんはJCダート、NHKマイルCを制した万能ホースのクロフネです。

クロフネの父はフレンチデピュティ。
今年はその産駒アドマイヤジュピタ、エイシンデピュティ、レジネッタが大活躍。
上半期のGⅠで産駒が大暴れしました。
フレンチデピュティの産駒は8頭上場され、7頭が売却。
7頭の平均落札価格はおよそ3,400万円と、高額でした。
上の写真はラフィカの2007。エアパスカルの半妹で父フレンチ。

函館で勝ったメイビリーヴの半弟もフレンチ産駒で無事売却。4,100万円
顔が少しお姉さんに似ていました。

クロフネが勝ったNHKマイルCで3着に食い込んだのがサマーキャンドル。
そのサマーキャンドルの仔も上場されました。父はシンボリクリスエス。
広々した府中で元気いっぱいに走りそうな血統背景。
遅い順番ということもあったのか、残念ながら主取りでした。

フリオーソの全妹。ファーザの2007。5,000万円という高値で売却。

ノーザンファームの牡馬で高い評価を得ていたアイルドフランスの2007。
フジキセキ産駒の中でトップの5,700万円で落札されました。
母系に名牝ステラマドリッドがいる血統です
父フジキセキは現在種牡馬ランキング第2位。
今年はファイングレインやエフティマイアが活躍。
エフティマイアの半弟(父スニッツェル)は2,000万円で落札されました。
ちなみに、スニッツェル産駒は6頭上場され、完売。

こちらはノーザンファームの牝馬で評判だったスターアルファの2007。
祖母はベガの母アンティックヴァリュー。3,000万円で落札です。
牝馬なので、繁殖牝馬としての価値も高そう。

昼食でひと息。

今度は当歳馬を中心に追いかけてみましょう。

ダンシングサンデーの2008。祖母はダンスインザダークの母ダンシングキイ。
父は新種牡馬ロックオブジブラルタルです。
ザ・ロック産駒の落札馬ではこの馬がトップの6,600万円でした。

ロックオブジブラルタル産駒は全部で7頭上場され、5頭が売却。
5頭の平均落札価格はおよそ3,000万円でした。
産駒の目玉、マイケイティーズ(アドマイヤムーンの母)の2008が
欠場だったので、この馬が出ていたらもっと跳ね上がったことでしょう。

フューチャサンデーの2008。父はジャングルポケット。
半兄に超堅実3歳馬トレノクリスエスがいる血統です。
今年、トールポピーが見事オークスを制したものの、
今回のセリでジャンポケ産駒はやや苦戦気味。売却されたのは全て牡馬でした。

お次はディープインパクト産駒。エジードの2008。
祖母はジャパンカップ2着のマジックナイト(マグナーテンの母)。
米国の至宝ストームキャットの肌にディープという組み合わせで、
どんな適性を持った馬が出てくるか、ワクワクするような配合です。
この馬の半兄マイイージス(現在3勝)はダートで底を見せていない馬ですが、
ディープのファミリーは芝馬多し。果たして結果やいかに。

ちなみに、マイイージスの父はティンバーカントリー。
このセリで2頭上場されて、両馬売却されました。ご立派!

ティンバーカントリーの代表産駒である
アドマイヤドン産駒も2頭上場され、2頭とも売却されました。
上の写真はレースの2007。2,000万円でトーセンさんがご購入。

ひときわ目に付く真っ白な馬体はキャプテントゥーレの母エアトゥーレ。
今年、息子のキャプテントゥーレが皐月賞を制し、
このセリでも一躍注目を浴びていました。まさに旬な配合。

今年の当歳は父ディープインパクト。1億円の値が付きました。

注目度でいったら、こちらも高かった。ご存じウオッカの全妹。
良いタイミングでお姉さんが安田記念を制したこともあり、
遅生まれの牝馬という一見不利そうな条件下でありながら、
1億円を超える値が付きました。

こちらはウオッカ母のタニノシスター。
ウオッカ同様、「母の父ルション」という馬は、JRAで50頭未満。
まさに、ウオッカはルションの傑作ですね。

ちなみに、ウオッカの父であるタニノギムレット産駒は13頭上場され、
なんとなんと全て売却!!
ダービー2着のスマイルジャックの全弟も上場されていました。
こちらはギムレット産駒牡馬トップで、4,500万円でした。

当歳馬の売上トップは2億2,000万円。トーセンさんがご購入したのは、
アドマイヤオーラ、アドマイヤジャパンらを輩出した名牝ビワハイジの仔。
父はディープインパクトです。まぁ、大方の予想通り。
こちらは母ビワハイジ。黒光り、というか青光りする馬体が印象的でした。
「ポーズとるの疲れたー」みたいな声が聞こえてきそうなこちらのモテモテ馬は、
フリオーソの半弟、ファーザの2008。父ディープインパクト。
父似で芝向きに出るか、半兄のようにダート向きに出るか、興味深いところです。

フリオーソの母ファーザ。自身は不出走。父は大種牡馬ミスタープロスペクター。
ブラックタイプを見ると、祖母バヤが仏オークス2着馬で、
母系を遡ると欧州血統なんですね。
今回上場された当歳と1歳、2頭合わせた売却額は1億円オーバー!
ダーレー・ジャパン・ファームのかまど馬的存在かもしれません。

ダーレーと言えば、日高の生産牧場で沢山付けているアルカセット産駒も
今回4頭上場され、3頭が売却。なかなか優秀な数字です。

こちらは3冠牝馬スティルインラブの半弟。2,000万円で落札。
SS系っぽい流星をしていますが、父はロージズインメイです。

こちらは母ブラダマンテ。22歳という高齢馬ですが、
年齢ほどの衰えを感じさせない馬体です。
現在、孫のピサノパテックが夏競馬で奮闘中。
僅か1頭しか子供を残せなかったスティルインラブの急死は残念です。
ちなみに、今回のセリで高齢で出産した上場馬は以下のとおり。
キーフライヤー(21歳で出産)の2007 主取
カムイイットー(21歳で出産)の2007 1,550万円
ラビットボール(21歳で出産)の2008 800万円
プリンセスリーマ(24歳で出産)の2008 主取
おばあちゃん仔、がんばれ。

ここで、ひとつ発見。
1頭か、2頭しか産駒が上場されていないケースは、
たいがい売れてました…ちょっと驚き(^^;)
例えば、グラスワンダー産駒は2頭上場され、2頭とも売却。
うち1頭は2,000万円オーバー。

同じくブリーダーズSS繋養種牡馬のアドマイヤマックスも、
1頭上場されて、無事売却。落札価格も2,000万円!
写真の通り、「えっへん」な結果ですね。

ダーレー系種牡馬ムーンバラッド、ルールオブローも、
1頭づつ上場されて、2頭とも売却。
サンデーサイレンス系の中でも、お手ごろ種付け料な馬も好評。
写真のスズカマンボ、アグネスフライト、ジェニュインが、
各1頭出しで見事売却。

JBBA種牡馬軍団もロックオブジブラルタルを筆頭に善戦!
バゴ、デビッドジュニア、コロナドズクエストが各1頭出しで、無事売却。
デビッド、コロナドの産駒は2,000万円オーバーでした。
今回の格言(珍言?)、「セレクト1頭出しは売れる」。

最後に、現役時代、たまたま札幌競馬場でレースを見てたウインドヴェインを。
ノーザンホースパークで再会できるなんて、ちょっと感動です。

チアフルスマイルと競り合っていたレースを、競馬場で声を出して応援してました。
吉田照哉さんの勝負服の馬がウインドヴェインです(ウイン軍団ではなく…)。
ウインドヴェインの母はラスリングカプス。
このラスリングカプスは若くしてこの世を去ったアストンマーチャンの母です。
そして、今回上場された馬はアストンマーチャンと同じアドマイヤコジーンの産駒。
極めて、アストンマーチャンに近い配合というわけですね。
この女の子は2,600万円でアドマイヤさんがご購入。
2年後、アストンマーチャンを彷彿とさせるスピードで、
競馬場を沸かせてくれる、かもしれません。
カタログや日本競走馬協会のHPを見れば、
アドマイヤムーンもバランスオブゲームもベッラレイアも、
エイジアンウインズもカネヒキリも、かつて2,000万円以下で
取引された馬たちだそうですね。
1億、2億といった高額馬ばかりが話題になっておりますが、
一見、「こんなの高くないじゃん」と思われる価格帯の馬にこそ、
将来のGⅠ馬が潜んでいるかもしれません。
2,000万円以下クラスの価格帯の馬が活躍すれば、
「俺でも買えるかも!」という購買者が増えて、
セリも活気づくような気がします。
グリーンチャンネルや競馬中継・雑誌などでも、
この馬は市場取引価格○○○万円なのに、
こんなに活躍していますよ!という報道を、もっとするべきと個人的には思います。
ガンバレ!2,000万円以下で取引された馬たち(^^)
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